社会人6年目も終わろうかという2月。実は「勤続疲労」を起こして長期休職に突入する直前でした。
返還直前の英国領香港。連休があったので少しでも気晴らしになれば、と出かけたけど…。
同行の友人Hよ、道中ヘロヘロしてて迷惑かけたネ、ごめん。
('97年2月、4日間滞在)
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●街は「金赤」。
到着。香港は、案外遠かった。
身体が疲れていたから、余計そう感じたのかもしれない。
九龍側の空港から、ホテルのある香港島側まで、迎えのタクシーで渡る。
的士(=タクシー!)の運転手さんに「香港は初めてか?」と聞かれた。
ホテルについたらベルボーイのMr.ウェインが
「花火を見るなら18:00には会場に行っていないと人が多くて見られないよ」と教えてくれた。
そうです、お正月、祝いの花火が海辺で打ち上げられる。
近くのホテルのレストランは当然どこも満席。
仕事に追われバタバタと出国した我々が事前に予約をしているはずもなく、
何時頃からどこで場所取りをしたものか聞き、明るい内に出向く。
海辺に地元の人たちが集まって、いっぱいになる。旅行者らしき人は我々以外ほとんどいない。
暗くなり花火が始まる。シンプルで大きな花火。
上がるたびに「おー」「わー」と感嘆の声が上がり、特にキレイな時は拍手も起こる。いずこも同じだね。
私も久しぶりに感嘆した。
なんてったって、旧正月真っただ中、とにかく「めでたい」のだ。
有名なビル壁面いっぱいのネオンはもちろんこれでもかと点灯。
ホテルも街も、印刷の世界で「金赤」と呼ばれる、
いちばん派手な赤(「赤100%」かける「黄100%」)を使った装飾と金色の文字でいっぱいだった。
●お粥がうまい!
ホテルの隣の何気ないお粥屋さんに入る。
メニューを見て内容が何となくわかるのが、おもしろい(量や単品かどうかは、まったくわからん)。
「魚丸肉片粥」…具が魚団子と肉片のお粥(以下、同様)
「魚片肉丸粥」「魚丸肉丸粥」「魚片肉片粥」…。
野菜も欲しいではないか。「時菜炒魚●(←「米」へんに「公」?)」だの書いてあるメニューも頼む。
来たのは、お粥二人分と「野菜炒め定食」ご飯付き。
「時菜」とは季節の野菜、大抵はレタス。
ご飯がつくとは知らなかった…。
計3人分、お店の人は「よく食う客だ」と思ったことだろう。
大衆食堂っぽい雰囲気なのに、とってもおいしかった。でも食べきれず(笑)。
この日は疲れたので早く寝た。
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2月9日(日)【旧正月 2日目】
●花火と寺院
初詣風景のメモ、発見。
初詣、超deepな人ごみを見てまいりました。道教の寺院、「黄大仙(うぉんたいしん)」です。日本人観光客なんか、いやしない。駅を出たところから、押すな押すなの大混雑。これも日本と変わらない。 日本で言うところの「明治神宮」レベルの大混雑。その混雑で、茶パツのねーちゃんも小学生も、みんなして束になった線香を持っているわけだから煙たいこと 煙たいこと! また境内で数十人? …もっとたくさんの人が自ら易で新年を占っていた。 まず新聞紙を敷いて上に座る。お供え? のリンゴやミカン(13ドル=200円くらい)に線香を刺して前に置く。恐らく(家業、家業)などと念じながら、貸し出された筒入りのゼイチクセットを振る。飛び出したゼイチクに書いてある数字をメモし、後でその数字の紙をもらう。皆さんたくさんの数字を書き出して各自の運勢を占っていた。手が込んだ方法で、年中行事に対する真剣さがうかがわれます。その熱心さに日本とは違う信仰心の深さを感じました。見てて気持ちよいです。 |
煙ってる… |
●香港といえば、食。
飲茶。システムがすごくおもしろい。ただ、香港通の友人から聞いていなかったら、
いつまでしても食べられなかったかもしれない(^^;)。
まず、席に着く。
通路を行き交う、メニューをいくつか大書きしてあるワゴンに自分の食べたい品があったら、呼び止める。
漢字だけのメニューでどんな料理かわからなかったら、フタをあけてもらって確認可。
身ぶり手ぶりでどれが幾つ欲しいかを伝え、やっとせいろが食卓に。
値段が最後にならないとわからなくて、「時価」の寿司屋に行ったみたいだった。そんなに高くないけど。
アワビと湯葉と小さいコーンその他野菜の煮物、肉まんじゅうが、これまで食べたことないようなおいしさだった。
ちなみに、この日の食事は…(表記は日本の漢字に変換)
朝 |
「美式朝食」のルームサービス トースト、目玉焼き&ベーコン、オレンジジュース、マッシュポテトの揚げたもの |
昼 |
「飲茶」 アワビとシイタケとベビーコーンと湯葉などの褐色の炒め物、焼叉飽(チャーシューマン)、甘くて小豆の入ったスープ、シイタケの乗ったエビ団子、プーアール茶 ほか |
夜 |
「中国大酒楼」レストランですわ 白灼生蝦(ゆでたエビ)、野菜と何かのもつ煮、野菜とフクロタケの炒め物 |
●郊外へ
物好きな友人と私は、当時の中国と香港の境のギリギリまで行ってみよう、と郊外行きの列車に乗った。
駅のプラットホームの頭上も、こんな感じ。「新年快楽」。
着いた先は「上水」だったかな?
特別名所があるというわけではない。ただ行ってみたかった。
何があったかはあまり覚えていない。道ばたでおいしいお団子かなんかを売ってた気がしたが…。
…これは別の街の写真だったかも。よく覚えてない。正面に「大吉」、めでたい。
この当時、日本でも携帯が普及し始めてはいたけど、
まちなかで歩きながら話している人はまだそれほど多くはなかった(気がする)。
それが香港では日本より携帯で話している人を多く見かけたのが印象的だった。
おもしろかったのが、駅の乗り換え通路にあった「筆跡性格占い(?)自動販売機」。
切符の精算機みたいなのが置いてあって、お金を入れると名刺大のペラペラ記入表とチビ鉛筆(!)が出てくる。
記入表には「在分析表上●名後投入分析機中。分析完畢、機器便會將●名奉還。」とある。
まあ英語でも簡単に説明があって、総合すると要するに
「名前を記入した紙を機械に入れてね。分析が終わったら機械がお返しするからね」ってことだった。
しばらくして、結構当を得た結果の書かれた紙が出てきたよ(残念、結果用紙は紛失)。
私たちの後に様子を見てたアメリカ人観光客が、おもしろそうってやり方を聞いてきた。
チャレンジしてたけど、英語でも分析できたんかいな??
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2月10日(月)【旧正月 3日目】
実はしんげん、出発前から身体中が重くなっててダルダル状態。
医者にも気分転換を勧められて旅に出たんだけど…
この日は同行の友人Hと香港が一望できる名所「ビクトリア・ピーク」に行く予定だったが、ついにダウン。
友人に一人で出かけてもらって、食事以外はホテルで1日壁の絵を眺めてすごしておりやした(;_;)。
●フカヒレ〜
おいしいといえばフカヒレ料理。専門店はランチでも行列だった。日本人観光客がほとんどだったけど。
せっかくだし〜、と、ランチにしては少し張り込んでみた。
中環(地名)の「魚翅(?)=フカヒレ」専門店にて、一人あたり288ドル…
日本円にして4,430円くらいか。
相席の日本人観光客は2種類のメニューのうち安い方にし、フカヒレがあまり味わえなかったと
残念がっていたから、大正解。おいしかった。
●町で見つけた、おもろいもの
漢字文化圏の国のおもしろさは、言葉を知らずとも漢字でなんとなく伝わること。
1.「小心空隙」 プラットホームの足元に。 「電車とホームの間が広く空いております、ご注意」 ということらしい。 |
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2.「小心地滑」 トイレにて。英語で「WET FLOOR/CAUTION」とある。 「足元が滑りやすくなっております、ご注意」 |
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3.(のんびり旅行記恒例)信号 マークは日本と大して変わらないが、 押しボタン式のボタンの上に解説あり。 赤=「等候」待ってたもれ? なんとなく(笑)/ 青の点滅=「不可開始通路」/ 青=「小心通路」気をつけて渡れ、だな |
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2月11日(火)【最終日】
●寝過ごすところだった!!
最後の日。旅行会社の手配で、朝の8時に空港までの送迎の車がホテルに来ることになっていた…。
電話のベルで目が覚める。「んあ?」
友人、受話器を取るが寝ぼけて「何言ってるかわかんない〜」と受話器を私に回す。
# 人と旅行に出かけると、なぜか私が「しゃべる係」になりやすい。
# 同行者が「聞く係」、分担して二人でやっと一人前(笑)。
# あんまり「しゃべる係」は(自信がないから)嬉しくない。
# かといって語学力のある人と旅行をすると、現地の人とのやりとりにまったく参加できずに
# ぼーっとしてるうちに旅が終わって寂しい。「分担する旅」の方がおもしろいかも。
「はろ〜?(なんじゃい?)」
「(英語で)あと5分で空港に出発するよ、OK?」
「ナニ〜〜〜っ?!」
時、既に7時55分。
二人とも疲労がピークに達していて、寝坊したのだった。「きゃ〜〜〜、10分待って〜〜」
慌てて飛び起きて荷物をまとめ、帰国の途に着いたのだった(^^;) 。
翌日からちゃんと会社に行ったわさ。
●おまけ
後でわかったことなんだけど、このとき、しんげんは既に「自律神経失調症」が出ていて、かなりまいっておりました。
道理で「香港の食文化による気晴らし作戦」ぐらいじゃ、功を奏さないはずで…。その後 長らく「失調」とおつきあいしています。
「旅行記」の続編が再び作れるようになるのかどうか、「のんびり」待ちたいと思っています。
これぞ香港! → |
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おしまい!
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