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〜カナダ・ロッキー山脈ツアーの巻!〜


仕事がチョー忙しくなって、生活の99%を仕事に捧げていた(?)ころ。
会社からご褒美が出た。格安の海外旅行ツアー、しかも行き先は自由にコース選択、家族同伴可。
ただし帰国後「報告書」提出義務あり、というオマケつき(みんな、何書いたんだろ??)
いま思えば不景気がさほど深刻化してなかった「バブリー」な会社だったからこそ、のサービスですな。
南の国の暑さは苦手なこと、欧州は団体旅行で行きたくなかったこと、母が日頃カナダの自然に興味を示していたことから、
母を連れてカナダコースに行くことに決定。初めてのツアー、初めてのアメリカ大陸。
('95年10月、5日間滞在)




●大陸のデカさときたら…
このときのメインはロッキー山脈の町、バンフ
(Banf)。初冬につき さぶい。
まず空港から町なかを車で走る。当然アメ車が多い。デカイ。ちょっと圧倒された。
カルガリーの空港から車だったが、山地に至るまで延々と大平原。寂しい景色。景色がなかなか変わらず飽きてくる。
「こんな広いところで生まれ育ったら、そりゃ価値観も家の広さも違ってこようなあ」と思わされた。

アメリカ大陸の先住民に「顔の山」と呼ばれる、仰向けの人の顔を横から見たような岩山が。ここがロッキーの入り口。これもデカイ。
「山頂に早くも雪をいただいた何千メートル級の山々」が延々と連なる間をほそ〜い道路が通っている。
といっても日本に持ってきたら結構な道幅だったろうと思うが。
富士山が右にも左にもいくつも並んで山脈になっている間を走っている感じ、と言えば想像つくかしら。
とにかく周りの自然が大きすぎて、 人間のやっていることが小さく思えてくる。
でっかい山々のてっぺん近くに縞模様、何万年前か忘れたけど氷河が流れて削れた跡だって。
どれだけの量の氷が流れたら あんな大きな跡がつくんだろう…と想像しただけで目が回った。想像の範囲を超えていた。


●シカ。
ツアーなんでね、町に着くまでのマイクロバスの中でガイドさんがいろいろ案内をしてくれた。
そのなかでいちばん印象に残っていること。
エルク(erk)ジカという大きなシカが、バンフの町なかを歩いています。オスは立派なツノを持っていて
発情期で気が荒れている時には、まれに人が突かれて死ぬこともあります。
今、発情期ですのでシカとは目を合わさないように、そっとやり過ごしてください」おいおい(^^;)。

レストランからホテルに向う途中、バンフのメインストリート沿いで早速ソイツに出くわす。
奈良公園のシカちゃんたちを思い浮かべてはいけません。子牛ほどの大きさのオス。
確かに気が荒れてて、人ンちの庭先の木にツノで八つ当たりをしていた。すごい勢い。
母とヒヤヒヤしながらその横を通り過ぎ、ホテルに飛び込んだ。こわかった〜〜。
ホテルの目の前の小学校の校庭には、毎朝十頭近くのエルクが集っていたが、
地元の人たちは慣れているようで…。

 校庭の右の方にエルクが3頭写っているの、見えます?

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●バンフという町
町自体はとてもこじんまりとした印象。
端から端まで歩いても1時間もないくらい? の
メインストリート(バンフアベニュー)に沿って、
あまり高さのない店・ホテル・学校などの建物が並んでいる。(→)
町の四方を高い山々が囲んでいる。
町のはずれにM.モンローの映画で有名なボウ川ボウ滝
そしてお城のような「スプリング・ホテル」
(宿泊者でなくてもお茶ができる:以下に補足あり)。山とゴンドラ。

私が気に入ったのは、町から見える「ランドル山」。
尖った山頂がちょっと小首をかしげてて、
そこから細長い雲がたなびいていた。いつも。
人がタバコの煙を吐いているようでおもしろい
(実際、タバコのCMに使われていたのを帰国後に発見)。
どういう気象条件であんな不思議な現象になるのか、
未だに気になる(^^;)。



町を歩いてて気になったもの、ふたつ。

1.(しんげん旅行記恒例?!)信号:「止まれ」のマークは、
  手のひらの絵。「ストップ」と前に突き出しているイメージ。
2.ゴミ箱:公園のゴミ箱は、恐ろしく頑丈そうな金属製。フタ付き(写真左)
  クマのエサ探し防止のため、だそうな。
  シカの「シーズン」につき「ATTENTION/DANGER/あぶない」との貼り紙も(写真右)
  自然と共存してる町なのね。


●バンフのお店とお楽しみ
自然もデカかったけど、食べ物もデカかった。
バンフに着いてすぐ食べた肉入りのパスタが、多すぎて食べきれない(しかも伸びて、どんどん増えてくるではないか ^^; )。
味はとてもおいしかったんだけどね、スイスイタリアンの店「ティチーノ」
緯度が高いためまだ明るい夜の8時。 時差ボケも手伝って、眠い目をこすりこすり早々にごちそうさま。

バンフ・アベニューには土産物屋が並ぶ。某日本人タレントの店もあった。
通りから1本入ったところに、スーパー、リカーショップ、魚料理のレストランなど、観光客向けとは違った趣の店がある。
(バンフでは、酒類を街なかで袋などに入れずに持ち歩いたら罰せられるんだって。ご注意を)

上に書いた「スプリングホテル」は、アベニューを道なりにずっと歩いていったところ、ボウ川の近く。
ちょうどハロウィンの季節だったので、自然の素材を使った楽しいハロウィンのオブジェがロビーに飾られていた。
宿泊客でなくても楽しめる、というのはたくさんの土産物屋やちょっとしたスタンドが入っているから。
ファストフードの店でテイクアウトの紅茶を買い、2階(だったかな)くらいの開放スペースに上がりゆるりとお茶をしながら景色を楽しんだ。
お城のバルコニーのようなスペースに出て、バンフの自然を満喫。ちょうど虹が見られてラッキー。
古城のような雰囲気が素敵でした。新婚旅行とかだったら奮発して泊まってもいいな、と思った(高そう)。

「スプリングホテル」からほどなく行ったところに、ゴンドラ乗り場があったと思う。これに乗っていくと、展望台に行ける。
あいにく天気が悪くしかも寒かったので早々に引き上げたけど、夏の天気のいい日ならかなり迫力ある景色が楽しめたことでしょう。


●ツアーの目玉、バスツアー
キャッスル・マウンテン、レイク・ルイーズ、アサバスカ氷河、ペイトウ湖…。
氷河のあたりは少し時間があり、降りて氷河の上を歩いていくのは楽しかった。けど。
バスが、走っては名所に停まる。写真撮影の時間が少々。後は延々車中の人となる。
私は車がかなり苦手だ。自然はきれいだったんだけど、朝8時半から夜7時までのこのツアー、
途中で「帰りたい」と何度思ったことか(引き返すこともできないんだけど)。
そんなわけで実はあまり大自然を楽しめていない。
このツアーを経験してから「もう団体移動はいやじゃー」とつくづく思う。


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●バンクーバー
4日目にバンフの町を発ち、来た道を戻って車で2時間のカルガリーへ。ここは冬季オリンピック開催地。
ここで以前、日本の時代劇映画のロケが行われたこと、サムライ役で有名な主演俳優が
撮影中にここで病に倒れたことなどをガイドさんから聞く。
さらにそこから飛行機で1時間、バンクーバーへ。
(行きもこのルート。何かとにかく長距離の移動の多い旅である)

バンクーバーでは着いてから翌日まで、すべて自由行動。
高層ビルも林立する、港のある都市。
この街は嫌いじゃない、となぜか思う。1泊だけだからよくはわからないけど。
いろんな人種、食文化に触れられる。 先住民文化の色濃い土産物屋も興味深い。

魚介料理を食べさせる店がたくさんある。
ガイドさんが教えてくれた寿司屋「御子鮨(みこすし)」のカリフォルニア巻
(アボカド、カニなどサラダ感覚の具が巻いてある寿司)が、思った以上においしかった。
なにより街をぶらぶら歩いた時、気持ちが良かった。
もう少し滞在してみたかった街である。
(街が好きっていうより、単に自由行動がうれしかっただけかも ^^; )



●スタンレーパーク
バンクーバーの岬の先とでも言おうか、海に突き出た、日比谷公園の25倍の広さの公園。
紅葉が始まったばかりの季節、木々の色づきを見てを楽しもうではないかと母と二人でサイクリングをした。
自転車を借り、海側のサイクリングロードを一周して約10kmぐらい、かな。
紅葉は残念ながらまだわずかだった。バンフのような山あいではないからね。

道中、黒いリス、灰色のリスその他、かわいい小動物と出会えて、楽しかった。
圧巻はアライグマ? 目の周りが黒くシッポがシマシマでラスカルみたいだったんだけど、
地元の人は「ラクーン(たぬき)」だって。オジサンがエサをまき、十数匹群がってきた。

  ワラワラ
 

    
日本で言うと、ノラネコか公園のハトみたいな存在。野生?
とにかく、わらわらと集まってくる彼らを、しばらく眺めて楽しんでいたのだが…      

「!」→

 

 「しまった(>_<)、スカンクも混じってる!」と思った時は既に遅し。
 旅人に警戒したスカンクの一発は強烈だった…
 逃げても逃げても姿が見えなくなってもなお、ニオイが追ってくるのであった。

                                         ↑
                                    惨事(笑)の直前に撮った写真     




●みやげ物考
カナダのみやげ物。カウチンセーター(トナカイ模様とか入った、ごついセーター)、
メイプルシロップ(入りチョコレート)、サーモン、などなど。
母は常に、どの街でもみやげ物屋を歩いて回った。ご近所には何がいいか。
どの店のがいちばんいいか。やっぱり前の店の方がよかったわ、と戻ったり。
一緒に歩いたので、カナダというと数々のみやげ物屋の景色がまず目に浮かぶ(^^;)。
私もみやげ物を見るのは嫌いではない。でもみやげ物買いに来たんじゃないんだからさー、
そんなに時間を費やさんでも、テキトーでいいじゃん??
… でも母は楽しそうだったから、まあよしとしよう(もっと別行動しとけばよかったなあ…)。



おまけ
…というわけで、私にとっては異色な旅だったのでした。母、会社の同僚、ガイドさんに囲まれて、
現地の人とほとんど接触のない旅。観光地とみやげ物屋の印象が強い旅(^^;)。
「カナダのここで◯◯がしたい」っていう目的も特になかったからかな、ちょっと「修学旅行」的でした。
デカイ「大自然」とカワイイ生き物が新鮮で、会社生活の疲れを一瞬忘れさせてくれた旅でもありました。


おしまい!



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