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奥田民生とビートルズ
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アルバム タイトル |
UNICORN作品 (該当曲のみ) |
29 | 30 | ショッピング (井上陽水奥田民生) |
FAILBOX |
曲 目 | ★I'm A Loser/★ツイストで目を覚ませ/★ペケペケ/★いかんともしがたい男/★風/風2/★Oh, What A Beautiful Morning /★車も電話もないけれど | 674/ルート 2/ハネムーン/息子/これは歌だ/女になりたい/愛する人よ/30才/BEEF/愛のために/人間/奥田民生愛のテーマ 注)パロディーなし |
人間2/★103/トリコになりました/★コーヒー/★たばこのみ/Hey Mountain/つくば山/人の息子/MADONNA de R./悩んで学んで/厳しいので有る/SUNNY | 侘び助/2 CARS/ 相当な決意/ショッピング/意外な言葉/カラフル/2 5 0 0/AとB/ 月ひとしずく/手引きのようなもの/ありがとう/アジアの純真 |
カヌー/MILLEN
BOX/野ばら/ロボッチ/陽/それはなにかとたずねたら 注)アメリカのミュージシャンとの録音のため骨太ストレートなロック。パロディーなし |
アルバム タイトル |
股旅 | GOLDBLEND | car songs of the years |
E | ソロシングル&PUFFY (該当曲のみ) |
曲 目 | あくまでドライブ/ツアーメン/またたびをする/恋のかけら/★リー!リー!リー!/股旅(ジョンと)/遺言/海猫/手紙/さすらい/イージュー★ライダー'97 | ★荒野をゆく/マシマロ/★彼が泣く/羊の歩み/たったった/ウアホ/GOLDENBALL/KING of KIN/イオン/ときめきファンタジー3/ふれあい/近未来/トロフィー | ガソリンガタリン/車カー/トランスワールド/★And I Love Car/イージュー・ライダー/ルート2/月を超えろ/SUNNY/サーキットの娘 /日曜日の娘/ 2 CARS/ターボ意味無し/あくまでドライブ (live) | 俺は知ってるぜ/まんをじして/★花になる/花になる〜黄昏のテーマ〜/★E/モナムール/鼻とフラワー/鼻とフラワー三世/御免ライダー/先週の月曜日/みんな元気/野球で言うと/哀愁の金曜日/来週の日曜日/家に帰れば/CUSTOM/ヘヘヘイ/The STANDARD/ドースル? | 休日/健康/雪が降る町/行列/(以上ユニコーン) ★Hey,Bulldog/★イージュー★ライダー/雨男/月を超えろ/ワインのばか/メリハリ鳥 /MOTHER /怒りの別件/独裁者/(以上ソロの一部) ★これが私の生きる道/★サーキットの娘/★MOTHER/スーイスーイ/スイスイ(以上PUFFY) |
・井上陽水奥田民生『ショッピング』は共作、パロディーが誰の発案かわからないので割愛… |
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(cf.= BEATLES 「I'm A Loser」in 『BEATLES FOR SALE』 )
ユニコーンデビューアルバム1曲目のタイトルが、これなんだもん。
ビートルズ作品と同じタイトルです。ただし、同名異曲。
曲も歌詞もビートルズとは全く関連性がない、スピード感あふれるハードロック、
いかにも初期ユニコーンらしい熱い曲です。若いなぁ。
※日本のミュージシャンは、よくファッションでタイトルを借りてる気が(けど中味はまったく関係ない)。
ちょっと考えただけでもミスチルのヒット曲「Tomorrow Never Knows」、バンド名「Every Little Thing」、
いずれもビートルズの曲名、だもんね。不思議と、ここには「オチャメな遊び心」は
さほど感じられないような? この人たちもビートルズ好きなのかなぁ、って思うくらい)【03/03/18 追記】
この曲の構成について、「花になる」の項を参照
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(cf.= BEATLES 「All My Loving」in 『WITH THE BEATLES』ほか )
記念すべき?! ユニコーンで初めて「ビートルズっぽくやってみよう」ってチャレンジした曲だと何かのインタビューで。
・ベースの音色・フレーズがビートルズっぽい
特にロックではあまりやらない「ランニングベース」奏法が「All My Loving」そっくり。オカズも。このベースは、パンクを愛するユニコーンベーシスト・EBI 氏によるものではなく、ビートルズファンのユニコーンスタッフによるものだとか。
・最初のBメロ(?)のフルート風の和音は「Strawberry Fields Forever」の象徴的音色
・ドラムの入りが「With A Little Help From My Friends」風
・間奏のリコーダーが終わったところのベースは、ビートルズの「Rain」風
・間奏中の「Wow!」は、ビートルズで印象的なシャウト(ほかのミュージシャンもやってはいるけどね)
・間奏中の笑い声、「ブルーシェイビー!」の叫びは「Yellow Submarine」調
・6th コードで終わるというのは、ビートルズの十八番(「She Loves You」)
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(cf.= BEATLES 「You Won't See Me」in 『RUBBER SOUL』 )
一見(一聴?)、重低音が響いてビートルズから遠い感じ。でも、サビに入ってからのファルセットの
バックコーラス ♪ウ〜〜〜〜ワンララ♪ が、ビートルズファンを「おやっ?」と思わせるビートルズ風。
(私はこのコーラスがキッカケでユニコーンに興味を持ち、どんどんハマッていったのでした)
このコーラスの入れ方は後に民生作品の定番となる。
・いかんともしがたい男(『ケダモノの嵐』) ☆「しんげん」のこじつけかも
(cf.= BEATLES 「I'm Am The Walrus 」in 『MAGICAL MYSTERY TOUR』 )
ちょっと不気味な感じのオーケストラの使い方が、上記の曲をチラと連想させる。
特に終わりごろ音階をどんどん上げて盛り上がっていくところ、おサイケ。
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(cf.= BEATLES 「Blackbird」in 『THE BEATLES』 )
イントロと小鳥のさえずりを引用(笑)いや、引用って言うと「サンプリング」と混同しちゃうか。
ええと、そっくり同じようにマネています。初めて聴いた時、笑えたあ〜。
2000年ごろ? 「声の出ちゃうインターネット」のテレビCMでも同じイントロ部分がパロってありました。
・ Oh, What A Beautiful
Morning (『ヒゲとボイン』) ☆「しんげん」のこじつけかも
(cf.= BEATLES 「When I'm Sixty-Four」in 『Sgt. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND』 )
ドラムのブラシ使いやAメロの軽いノリ、ほのぼのとした曲調が、なんとなく。
そのうえ、ユニコーン作もビートルズ作もテーマが「自分が老人になったら」であることに注目!
注:よく見たらこの曲は西川〜川西〜幸一氏 作詞、でありました。失礼! まあ「ユニコーン」作品ということで並列。
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・車も電話もないけれど(『ヒゲとボイン』) ☆「しんげん」のこじつけかも
(cf.= BEATLES 「A Day In The Life」in 『Sgt. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND』)
始めの方のピアノ中心のリズムの刻み方が、ビートルズ曲の中盤部分に似ている
(これは「似ている」というだけで、本当に BEATLES を意識してるかどうかは確信が持てませんが…)。
>H.N.「がりぴ」さんご投稿!
「あっでも『車も電話もないけれど』はどっちかっつーとELOですよ。
なんて曲か忘れたけどそっくりの曲がありますもん。(後略)」
おお、知らなかった! ありがとう。早速聴いてみなくちゃ(^^)。
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<コラム:ソロアルバムにおけるビートルズパロディーの変遷?!>
以下、UNICORN解散後の奥田民生ソロアルバムの、無理矢理ビートルズに結びつけてのご紹介。●『29』(1995年発表)
民生さんはそんなに「ビートルズ」を意識せず、さまざまな曲調を試していた感じ●『30』(1995年発表)
演奏に古田たかし、DSL(根岸孝旨、長田進)、斎藤有太が参加。共作者に元ジェリー・フィッシュ(だったか)のアンディー・スターマー。これらの人たちと共に「ビートルズ遊び」に ぐーっとシフト●井上陽水奥田民生『ショッピング』(1997年)
パロディーは少ないが二人とも無類のビートルズファン●『FAILBOX』(1997年)
海外ミュージシャンとレコーディング、完全にパロディーなし●『股旅』(1998年)
「リー!リー!リー!」でその頂点を極めた?!●『GOLDBLEND』(2000年発表)
「いかにもビートルズ」なフレーズが姿を消し、わかる人にはわかる、編曲スタイルでのパロディーに移行?●『car songs of the years』(2001年発表)
これは新曲が約1/4の「ベスト盤」的位置づけ。でも、その新曲にしっかりビートルズ的郷愁を帯びた曲が…●『E』(2002年発表)
演奏メンバーは『30』と替わっていないにも関わらず、「脱・ビートルズ」?! 骨太な作りに (代わりに歌詞に「ビートルズ」登場。顕在化?)…この流れで"O.P.King"(2003年発表)も骨太。ただしビートルズがカバーしたナンバー、収録。
●『LION』(2004年10月6日発表)
(未チェック…漏れ聞くシングル曲より、多分ビートルズ遊びからだいぶ距離を置かれたと思われ…想像)
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民生氏、ソロスタイル模索期?! につき、このアルバムは意識的に「ビートルズ」してはいないと思います。ので、省略。 |
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<解説> 『30』制作に関わったアンディー・スターマーさん(PUFFY作品も多数プロデュース)も相当「ビートルズ的」ミュージシャン。そういうことでご一緒したらしいです。 だから『30』は「ビートルズ的」な曲が、それとなく多い?! |
(cf.= BEATLES 「Twist & Shout」in 『PLEASE PLEASE ME』 )
もはやロックの定番 ♪あ〜あ〜あ〜あ〜〜〜♪ と4人で和音を重ねていくコーラス。
(もっとも原曲はアイズレー・ブラザースという黒人男性トリオの曲だそうで、
ビートルズもカバーなんですが。でもビートルズ バージョンが一番有名だよね?)
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(cf.= BEATLES 「You Won't See Me」in 『RUBBER SOUL』 )
この曲には ないと思っていました。でもサビのコーラスに ♪う〜〜〜〜わんらら♪ が。
原曲はビートルズの中でも結構マイナーな曲なんですが、このコーラスは独特だよね。
民生さん、このコーラスお好きなのね。
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(cf.= BEATLES 「Strawberry Fields For Ever」in 『MAGICAL MYSTERY TOUR』 )
「おサイケ時代のビートルズの、けだるい雰囲気」が感じられる曲調。
フルート風の「♭B」だけを残してブレイクするところ、これにはかなり笑わされました。
民生さんの方がエレキギターが歪んで派手だけど、ゆっくりした曲のテンポも同じで
二つの曲をつなげても全く違和感がないくらい…?!
「Strawberry Fields…」自体が、二つの別テイクをつなげて作った曲だかんね、もう1曲つなげちゃえ(笑)。
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(cf.= BEATLES 「It Won'nt Be Long」in 『WITH THE BEATLES』 )
こ の時期じゃなかったかもしれないんだけど。
「29-30」ツアーのライブビデオでの、床に座ってアコースティックな編曲で演奏されたこの曲。
そのアレンジの前奏最後に、「It Won'nt Be Long」で象徴的なフレーズが入っていました。
ビートルズはタイトルの繰り返しの後、ギターで「(ウン)ミ#レ#ドシソ#ソミ」と入れているのですが、
民生さんは(というよりバイオリンベースも操る根岸さんが?)移調して
ベースで、「(ウン)ソ#ファミレ#ラシソ」とパロっています♪
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・リー!リー!リー!
(cf.= BEATLES 「Another Girl」 in『HELP』ほか )
この作品はすごい! サウンド全体がまるで「初期ビートルズ」そのもの!
ボンヤリ聴いててビートルズの未発表曲かと錯覚したビートルズファンがいたくらい(実話 ^^; )。…具体的に挙げられるのはこのくらい。すごいのはこういう小さな箇所じゃないの。全体の雰囲気なの。
・リズムギターで始まる出だしの ♪ジャジャ、ジャ〜ン♪ は
「I Want To Hold Your Hand」っぽい。
・Aメロの後半のリズムギターが「I'm Happy Just Dance With You」を象徴するリズム
・シメのコードは当然ビートルズらしい「6th」
・本物の手拍子・タンバリンなどのパーカッションの使い方
・厚いコーラス
・シンプルでのどかなドラムと、いかにもポールっぽい自由で動きのあるベースライン
から感じられる、ビートルズげなノリ。ベースは多分間違いなくカール・ヘフナーでしょう(笑)。
(Coccoのプロデューサーでもあった根岸さんのベースフレーズのポールっぽさ、
どこがどうとは説明できないけど、ポールがこの曲で弾いたらいかにも
こうなるだろう、って感じ。どの曲でも彼の功績、大!)
・出色はエレキギター
音色はもちろん そっくり。リズムギターの刻み方もそれらしい。そしてリードギターのたどたどしさ、走り気味なところ!(特に「Another Girl」のラストの雰囲気に似ている)わざとあのように弾くのは、かなり研究してるうえ巧くないとできません! 音楽で「モノマネ」を究めています。なおかつ、ビートルズが作ったかのような、シンプルなフレーズいやホント、すごすぎる!
『股旅』発売当時、この曲のことを「長年やりたかったことの集大成(笑)」と
インタビューでおっしゃってた気がしますが、ホントに大好きなのね。
参考までにライナーノーツのクレジットも
「民レノン、古リンゴスター、ジョージ張さん、ポール葱、殺意闘スペクター」となっています(笑)。
奥田民生、古田たかし、長田進、根岸孝旨、斎藤有太(key)の各氏のことね。
偶然だけど、「殺意闘」スペクターの当て字は、今やちょっと笑えなくなっちゃったね(^^;)。※この曲の歌詞には「当て字」ならぬ「当て英単語」(笑)が添付されていました。
日本語詞なんだけど、発音の近い英単語が振ってある。
なるほど、曲調がビートルズなのに「まっすぐな日本語の発音」では似合わない、
かといってロックの人がよくやる「単に巻き舌の日本語」はカッコよくない、と民生さん思われたか。
だから「英単語を発音していることにしよう」と、この「当て英単語」が添付されたのでしょう
(そのような、「安易さを好まない(?!)ヒネった感覚」が、私は好きなんですが)。
それにしても、日本語で読んでも意味の通った(しかもある感情を生じさせる)良い歌詞に、
全部英単語を振る、しかもその英語の発音で歌う…。これは曲調のみならず歌詞までもが、
相当の労作!
カラオケにあったら、挑戦してみてください。原曲通りに歌うの、すごく難しいです。要、猛練習。
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<解説> ひょっとしたら民生さん、アルバム『GOLDBLEND』では、フレーズを組み込むのではなく「一見ビートルズからかけ離れた曲調にしておきながら、よく聞くとリズムや構成など目立たないところに薬味のように引用してある」っていう、新しい遊び方を開発なさったのではなかろうか? なんちゃって。 |
(cf.= BEATLES 「Get Back」in 『LET IT BE』 )
民生さんにしては随分悲痛な曲調。一見、全然ビートルズっぽくない。
キーも民生=マイナー、ビートルズ=メジャーだし。でも…
・全編に刻まれている ♪タッタカタッタカ…♪ というドラム
・後奏が一旦終わったように見せかけておきながらドラムのきっかけで再び始まる
インスト(「Get Back」の非公式録音バージョン、『Past Masters vol.2』ほかに収録)
・ソロがかっこいいローズピアノ(多分)のフィーチャー、その音色
・曲のキーの4度上のコードで終わる、終わり方(←もろ「Get Back」!)
以上が、ビートルズファンが間違いなくニヤリとさせられる「Get Back」の構成。
絶対、編曲の過程で「この曲の構成は『Get Back』で行くぜ」って会話があったに違いない(笑)。
「Get Back」は曲調は明るく、故郷や所属を後にした人に元いた場所に「帰れ」と呼びかける歌詞。
荒野を「行く」は「いや、行くのだ」って感じ、内容までも引っ掛けてある、
と思うのは…考えすぎ?! (考えすぎです ^^; )
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(cf.= BEATLES 「All My Loving」in 『WITH THE BEATLES』 )
曲調にビートルズ的なところは、まったくないですよ。わりとハードだし。
でも、おや?
・「ツイストで目を覚ませ」で出てきた ランニングベース奏法
・ さらに よくよく聞き比べてみるとドラムのパターンも かなりそっくりうちのデッキが音悪くて確認できないんだけど、サイドギターが1拍3連のリズムを刻んでいてもおかしくないノリ…
サビ以降、見事に入ってましたね〜 1拍3連!=「All My Loving」で、ジョン=レノンが聴かせた往年の達人技
♪シャカカ・シャカカ・シャカカ・シャカカ… ♪ ってリズムです。
そういえば、すっかり忘れていたんだけどビートルズの「I'll Cry Instead」という曲には、
誰がつけたか知らないが「僕が泣く」などという邦題がついています。タイトル、それをもじりました?
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(cf.= BEATLES 「Oh! Darling」in 『Abbey Road』ほか )
後奏のパターンがね、同じなんですよ。
もっとも「パロディー」というよりは、Paul McCartney も民生さんも
「R&B方面で使われる定番パターンを引っ張ってきた」だけ、のような気もします。
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★『car songs of the year』:2001年1月11日発売。このころ何のテライもなく横文字を使われるようになりましたな
(cf.= BEATLES 「★」in 『★』 )
これ、タイトルが「And I Love Her」のモジリではないですか(わはははは、このシャレっ気が大好き)。
ただ、この辺りになると「どの曲のどの部分のパロディー」って具体的な指摘が、ものすごく難しくなってきています。
コード進行とメロディーの合わせ方が民生さん独特のカラーを放っている
(コードに対して、とても意外な音を持ってこられるんですよね。ビートルズとは全く違う響きになります)。
なのになんで、こんなにビートルズっぽさを感じさせるのでしょう?
全体がまるで60年代、初期のビートルズのようなんです。テンポ? ノリ? 音色? 素人にはわかりません。
恐らくそれらをひっくるめた全部が…。もはや分析不可能なほど、
ビートルズが民生さんに溶け込んでいるのであります(ホントか?)。あえて言えるのは、
・前奏のギターが「Dizzy Miss Lizzy」を思い出す音色
・間奏のファルセットのコーラス「ふ〜〜〜」が「She Loves You」調
・エンディングも初期ビートルズによく見られるワザ
・ベースが、いつものように上下幅広く動き回って、とてもポール的
・コーラスも、いつものように厚くてビートルズ的…初めて聞いたとき、どこかで「I Feel Fine」や「I Should Have Known Better」、
後期の曲だけど「All Together Now」もチラっと思い出したんだけどなあ…どこだっけ?
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<解説> このアルバム、とってもハードロックな感じ! 厚いコーラス=なし。余計な飾り気=なし。 おもだった曲の曲調は遊びなしのストレートなロック。大人っぽいアルバム。でも、ところどころに散りばめられた小品とライナーノーツのクレジットが ちゃんと爆笑の遊び方をしてて、「遊び」ファンの期待を裏切りません(^^)。 |
(cf.= BEATLES 「Please Please Me」in 『PLEASE PLEASE ME』 )
'02年夏頃からJ-PHONEのテレビCMでガンガンかかってます。民生さんらしくストレートで肩の力のほどよく抜けた感のある曲調。
・曲の終わりの ♪てぇ〜ん ドコドコ てぇ〜ん ドコドコ♪ のリズム
…がビートルズ同曲のラストを思い出させる
・サビ後半のベースが最初だけだけど「Back In The U.S.S.R.」( 『THE BEATLES』)の
Aメロパターンと一部同じっちゃあ同じ。もっともこれは「パロディー」と言うよりは
ビートルズ好き演奏者の「手クセ」的な、自然に出てきたもののような気がします。
意図的に「ここにこれを入れよう」って仕組んだんじゃ、ない感じ。
曲調全体のノリの、どこかのんびりした感じが'60年代ぽい?
「そうなのかな?」くらいのレベルで、もはや「ビートルズっぽい」とは断言できない。
むしろ最も民生さんらしい(と私が勝手に思っている)、「さすらい」「イージュー★ライダー」に通じる名曲のように感じます。※アルバムでは、この曲の後に「太陽にほえろ」挿入曲のパロディーやってます。クレジットが秀逸(笑)!
【03/03/18 追記】
イントロなしで突然民生さんの声から始まる、この曲の構成について。
ビートルズ本を読んでいたら、「イントロなし」はビートルズの特色である、とあった。
確かに思いつくだけでも突然歌から始まるビートルズ曲は「ANY TIME AT ALL」「CAN'T BUY ME LOVE」「ALL MY LOVING」「FOR NO ONE」「WAIT」「NOWHERE MAN」…と枚挙にいとまなし。
この手法を他のミュージシャンも当たり前に使っているか否か、広く聴かない私にはわからないんだけど
もしあまり使われていないとしたら、「『花になる』は構成がビートルズっぽい」と言えましょう。
だとしたらユニコーンの「I'M A LOSER」も同じ構成なので、「そこんとこがビートルズっぽい」ことになります。
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(cf.= なし )
音的にはビートルズっぽくはないです、全然。渋いね、アコースティックでカッコイイね。
この曲で初めて歌詞に「ビートルズ」が入りました。珍しい。
あと関係ないけど歌詞に英語が入っているのも、(ユニコーンアルバムを除いて)ものすごく珍しい。
その中にビートルズの「When I am 64」という曲名を連想する箇所が。
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★ソロシングル(該当曲のみ)
・Hey,Bulldog(ソロシングル。C/W「悩んで学んで」) 1995年10月1日発売
(cf.= BEATLES 「Hey,Bulldog」in 『Yellow Submarine』 )
民生さんがビートルズ曲をカバー。
原曲はテンポが速く軽快なのですが、民生さんは敢えて遅くてヘビー、変拍子も入れた編曲に変えて。
アルバム『Yellow Submarine』は映画のサントラ盤でオリジナル曲が少ない。
だから、結構かっこいい曲なのにビートルズ好きでも聴いていない人が案外いたりもする、この曲。
それをカバーするという選曲自体に、民生さんのビートルズ大好きぶりが発揮されているような。
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・イージュー★ライダー(ソロシングル。C/W「ルパン三世主題歌2」) 1996年6月21日発売
(cf.= BEATLES 「Back In The U.S.S.R.」in 『THE BEATLES』 )
民生さんの作品のなかでもシンプルで素直な名曲、ビートルズパロディーはちょっとお休みかな?
…と思いきや、間奏でのファルセット(裏声)コーラスが
♪う〜〜〜〜う〜う〜う〜♪ って「Back In The U.S.S.R.」してます。
もっとも「Back In The U.S.S.R.」のコーラス自体がビーチ・ボーイズを皮肉ったパロディーなんで
「パロディーのパロディー」というべきか。名付けて「孫引き」タイプ(笑)。
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(cf.= BEATLES 「I Wanna Hold Your Hand 」 「I'm A Loser」 「That's Means A Lot」 「Please Please Me 」
「It Won't Be Long 」「I'm Happy Just Dance With You」 「Day Tripper」「You Won't See Me 」
「Nowhere Man」 「Twist & Shout」 「She Loves You」 「No Reply」など)
意図的にビートルズのフレーズを集めに集めて作った、アソビだらけの傑作です。
あまりに露骨にビートルズが入っていて大笑いしたので、まさかあんな大ヒット曲に成長するとは思いませんでした。
当然、私はこの曲が大好きです。
約15か所以上(!)のパロディーについてはこちら!
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(cf.= BEATLES 「I Saw Her Standing There」in 『PLEASE PLEASE ME』 )
こちらは、具体的にフレーズを引用した、というのではなく、全体の雰囲気が巧妙に似せてある感じ。
ベースラインが「I Saw Her Standing There」みたい。だけどこれはビートルズに限らないロックの基本。
いや、どちらかというと元ネタのビートルズも敬愛するロケンロールの祖・チャック・ベリーの方に似てるか。
これも「孫引き」タイプ?!
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(cf.= BEATLES 「And I Love Her」in 『A Hard Days Night』、「I've Just Seen The Face」 in 『BEATLES FOR SALE』)
大体がタイトルからして、有名なジョン・レノンのソロ曲と同じなのであります(^^;)。
私の好きな「民生さんらしい」曲調。
リードギター2か所に (1)サビに「And I Love Her」のギターフレーズそのまま、
(2)後奏に「I've Just Seen The Face」の後奏と1音だけ違うフレーズ …が入ってます
いや、後者はパロディーとまでは言えないかな? 微妙。
オマケながら…この曲はパフィーが出しましたが、当初ダウンタウンの浜田雅功用に書かれた曲だったらしいです。だからか、歌詞があまり女の子が歌う感じじゃない、どこか後ろめたそうなダークな雰囲気を含む歌詞になっています(どこがと言われても困るけど)。
この曲と「またたびをする」(『股旅』収録)と、パフィーへのはなむけ曲(?)とされる「陽」(『FAILBOX』収録)の3曲には、ライナーノーツも含めて共通する妙な符合がたくさんあることから、当時私は、とある深読みをしてしまっていたのでした。問題アリで、ここには書けないけど(^^;)。
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(cf.= BEATLES 「Back In The U.S.S.R.」in 『THE BEATLES』 )
ビートルズ曲のファルセットコーラス ♪う〜〜〜、う〜う〜う〜♪ が
パフィーの声で入っています。
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(cf.= BEATLES 「Back In The U.S.S.R.」in 『THE BEATLES』 )
遊んでるなぁ。上とは別の曲なんだよ?(笑) この曲にも、ビートルズ曲のファルセットコーラス
♪う〜〜〜う〜う〜う〜♪ が入っています。コーラスはベースの「ネギ坊」こと根岸孝旨氏。
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ビートルズは現代のあらゆるロック・ポップスの基盤を作り上げた、と言われることもあるくらいだから、
非常に多くのミュージシャンの作品に「無意識に」入っている ビートルズっぽさを見つけることは多々あるんですけどね。
それらと一線を画すのは、民生さんは「意図的に」「非常に数多く」わざわざビートルズくささを取り入れて、
パズルのように組み立てて楽しんでらっしゃるフシがあります。
「音楽業界」イチ、ビートルズファンなようにお見受けしています。
雑誌によると民生さんはジョージ・ハリスンのスタンスに共感してらっしゃったんだったか。
でも近年恒例となった『ジョン・レノン スーパーライブ』にも毎年ご出演(〜2003年現在)。ビートルズ以外にもいろいろな洋楽の要素を取り入れて遊んでいらっしゃるようなのですが、
私が詳しくわかるのはビートルズだけなので、ここではそのパロディーのほんの一部のご紹介となりました。
ご本人の意図を雑誌等でチェックしてない「勝手な解釈」につき、こじつけもありますがお許しを(^^;)。★
民生さんの「パロディー」を語る上で重要なポイントは、
主要なメロディーは、あくまでも「奥田オリジナル」だということ。# 「主要なメロディーに なんとなく聴いたことある旋律が紛れ込んでて知らんぷり」…
# 残念ながらそういうミュージシャンが日本の「音楽市場」で多々見受けられます(名前は出せないけどいるのよ)。
# そういう「盗用」とはワケが違う。民生さんのは、わかる人を「ニヤリ」とさせる、オチャメな遊びなのです。「奥田オリジナル」を飾るアレンジ部分に、はっきり「引用して遊びました」って
わかるように組み込んであるのが、民生「パロディー」作品の最大の特徴です。
「◯◯風」にアレンジすることは「元」がすっかり自分のモノになっていなければ到底できない技、
器用な民生さんならではの高度な「アソビ」と言えましょう。
もっとも近年(2003年現在)では 遊びは Puffy 作品に集中させ、
ご本人はまた違う楽しみ方を目指されているようにも見受けられますが。★
このページで取り上げた特徴は、ひょっとするとビートルズオリジナルとは限らないかもしれません。
ビートルズ自体がチャック・ベリー、バディー・ホリー、エルヴィス・プレスリーほか、
いろんなスタイルを吸収・パロッているので…。ビートルズ自身のパロディーに関しては、こんな音楽評論家の言もあります。
「換骨奪胎」=「元曲を組み替えたパロディーをふんだんに ちりばめる」という
「ビートルズ初期作品、たとえば(中略)ディートリッヒが映画『嘆きの天使』でうたった名曲を、
彼らはばらばらに壊して、自分たちの曲に換骨奪胎している。原曲の残響は顕著である・が、
盗作とは呼べまい。(中略)なべての独創は、模倣を母胎とする」
『たまの本』(竹中労著、小学館刊)p.51より引用
民生さんの遊び方そのものが、実は非常にビートルズっぽいと言えると思いました。
ビートルズもパロディーが非常に多く、ビーチ・ボーイズやローリング・ストーンズや
時には身内の昔の作品までも皮肉ったり、フランス国歌で始まる曲を作ったりしてますから
(…ただ民生さんの「パロディー」には人を皮肉るような「毒」は少なく、
ビートルズが好きで好きでたまらないという「愛」? が感じられます。そこは違うけど)。民生さんは単に音を引用するだけでなく「従来の型にハマらない音楽を創造する」という
ビートルズのスタンスそのものも継承なさっているように思います。
ビートルズが それまでの音楽の「お約束」を壊して新しい手法をどんどん創っていったように、
民生さんも既存のスタイル(ex. 典型的なロックの3コード、など)を安直に使わない音楽を…でもないかな。
追究しようとしているように見えます(ex.とても複雑なコード進行やメロディとコードの絡ませ方)。
アルバム『E』辺りで、「ヒネリにヒネって一周したあげく、ストレートなロックに到達された」ような気もするので…。
「ビートルズ」を軸にして民生さんのすべてを語ろうとすることに無理がある、収まりきらない。
昨今(2003年)、特にそう感じるようになりました。
元々「そう」=収まりきらない個性…だったのに私が
ビートルズファンの「偏見」フィルターを通して見ていただけか(^^;)。
民生さん、大変失礼しました。★
と、ひとしきり述べてみましたが、私には音楽やパロディーについての専門的な知識は皆無(^^;)、
このページでは、ただ単純に民生作品のビートルズパロディーの部品を集めたにすぎません。
もっと…音楽的意義とか、パロディーの心とか…詳しく知りたい方には、以下のご参照をお勧めします。
●近田春夫/著『考えるヒット』(1〜5巻、文藝春秋刊)
著者自身がミュージシャン。とくに1,2巻にパロディーの考察が好意的になされています。●『<パクリ>をめぐる論考』
〜1980年代以降の日本のポピュラーミュージックにおけるパクリの研究(2003年)
http://mmcs.edhs.ynu.ac.jp/~askaw/sotsuron/index.html
国立大学マルチメディア文化課程の学生・HN「as」さんの、興味深い卒業論文。
当ページご参照、ありがとうございます。
豊富な実例アリ、「パロディー」について学問的に知りたい方に。
参考資料:『'86年版 ビートルズ読本』(東芝EMI株式会社:非売品)
『THE BEATLES SOUND BOOK vol.3』(ビートルズ・シネ・クラブ・サウンド研究会 編著)
最後に。
私は音楽はホントに気に入ったものしか聞かない方、「音楽ファン」とはちょっと言えないくらい、限られた音楽しか聴いてきておりません、恥ずかしながら。で、いちばん好きなのが「ビートルズ」。ジョン・レノンが亡くなってからその存在を知った、完全な後追い世代。そのビートルズすら「グループとしての作品」限定で、ソロの作品にはあまり興味が持てない、という偏りようです。つまり「音楽」が何か、ほとんどわかっていません(^^;)。
「ひたすらビートルズ漬け」だった10代を経てハタチもだいぶ過ぎた頃、「ユニコーン」を耳にしました。スピード感、ヘビーさに「私の好みじゃない」と割り切っていましたが、ユニコーン解散後のある日、彼らのビートルズ風の「♪う〜〜〜〜わんらら」というコーラスを聴いてしまいました(「ペケペケ」)。「コレを作った人は絶対絶対、ビートルズが大好きに違いない!」と妙に親しみを覚えて、以降、ユニコーン&民生作品にドップリ。そのうち「ビートルズファンとしての民生さん作品」だけではなく「民生さん作品の民生さんらしさ」を知るようになり、そこが大好きに。とくに民生さんの歌声には、ホレボレと聴き入っております。
ですからこのページは、私にとっては「大好きなビートルズ作品」と「大好きな民生作品」の両方を聞き直し堪能できた、夢のように楽しい企画でした。
ですが、民生さんにしてみれば「おもしろがって勝手なこと言い放題」で、もしご覧になっていれば不快に思われたかもしれませんね。ご覧になっていないことを願いつつ、近年のご活躍をお慶びしつつ、「民生さん、ごめんなさ〜い!」。以上