難しいことを易しく、易しいことを深く、
深いことを面白く 表現しよう
これは、実行するのも難しいけど、説明するのはもっと難しい(^^;)。
「文章整理術」と言うよりは「エンターテイメントの極意」かも。
【ここに難文あり】
例えば。あなたがとても専門的な(マニアックな)情報を持っていたとしましょう。それを、それについて知らない人に読んでもらうことになったとしましょう。しかし専門的な文章は、それに関心が薄い人にとっては難しいもの。とっつきにくいと読んでもらえません。
例)「ただ淡々と専門用語を並べて書かれた書類」…わけわからんよね
※たとえ「内容が難解な」文章でも、表現をわかり易くすれば「読もう」と思ってくれる人が増える…ということです。 |
…ということなので、まずは易しく、噛み砕いて書く。
【わかりやすいが 飽きられる】
しかし易しく書くと今度は、話の底が浅くなりがち。読み手が離れてしまいます。
易しいばかりでは受け手に馬鹿にされてしまいかねない。極端な話、せっかく「本当はいいことを言って」いても、すべて小学生向けの言葉だけで書かれていたら? 大人の読み手はそっぽを向きかねない。そこで「易しい」だけに終わらせず、読み手が「おおっ!」と感動できるよう、深さを感じさせる内容も忘れず盛り込みます。ってことだと思う。多分。
【感動するが マジメすぎる?】
しかし、ただ深いだけでもいけないらしい。
この辺り、実は私は よくわかっていません。マジメな顔で深い話ばかりする人、というのを想像してみると…。内容は知りたいけど長いこと話を聞いていられないような気がする(^^;)。その辺りのことかな?
それでは、またもや読み手の気持ちは離れてしまう。
【人は面白さを好む】
だから、退屈さを感じさせないように面白さを加えて文章を練り上げます。「面白い」って言っても「笑い」とは限らない。「興味深い」という意味の面白さもあります。
例えば講演会で話者がテーマに関係ない(ようで実は関係ある)脱線話をするように。面白ければ、たとえ「本当はとても難しい内容」だったとしても「なになに?」と引き込まれていく体験、ありませんか? あれです。
●その感じを例えると…「瀬戸内寂聴の法話」
・話の本質は、本来難しい(とっつきにくい)仏教の話。 ・それを誰にでもわかる言葉でわかりやすく話している。 ・そして人に感動させるだけの深い人生訓も含まれている。 ・感動させるだけでなく笑いを盛り込んであるので、肩に力を入れずとも話が耳に入る。 |
●その感じをテレビ番組で例えると…NHK「プロジェクトX(エックス)」
・大抵が結構専門的な技術開発にまつわる話。でも専門的な話もわかりやすく説明。 ・そして技術的な話を平易に語るだけではなく、関わる人の心情も紹介し深みを加えてある。 ・ただマジメなドキュメンタリーに終わらないよう、演出で「おっ?」と思わせる。 強烈に印象に残っているのは…例えば「昔のコンビニを再現したセット」を見せたり。 |
…こうして考えてみると、世間で評判の「良質の表現物」は、この条件(?)をちゃんとクリアしているわけですね。だから多くの人に支持される、と。
「難しいことを易しく、易しいことを深く、深いことを面白く」
…これは何かを表現する上での「工夫」の過程を表しているのかも。
読み手のことを考えた文章を書こうってことを
言っているような気もします。
話としてはわかるんだけど、これを私のようなシロウトが実行に移すのは、とっっても難しい(^^;)。
難しいことだけど「易しく、深く、面白く」をたえず意識して書いていれば、
より「伝わり易く、読み手を引きつける文章」に近づいていけるのかな? と思います。
具体的にどうやったらいいかって?
そんな難しいことは聞かないでくださいね(笑)。
(出典:会社の朝礼で専務が言ったこと。でも原典不明ながら劇作家・井上ひさし氏の言葉らしい)
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